2021/9/5,大阪府 |
シュイロクチキタンポタケ Cordyceps sp.
子実体は不安定なタンポ型、長さ5から13㎜、1から3本宿主の背部から生じる。結実部は黄橙色から赤橙色、柄は黄色から黄橙色、微毛やささくれを生じる場合もある。朽木中の宿主を覆う菌糸は黄色から白色。子嚢殻は埋生するが突出し、孔口は周囲より濃色。
朽木中(特にアカマツに多い)の様々な甲虫類(ゴミムシダマシ科、コメツキムシ科など)の幼虫、まれに成虫から発生する。
Tsukuruの観察例では7月中ごろから未熟な個体が発生し、8月後半から9月前半にかけて成熟した個体が多くなる。また、京都府では7月と10月の2回発生し、10月に発生した個体はしばしば冬季まで姿をとどめるという。このように、通年発生が見られる地域もある。
香川県から和歌山県など、西日本各地で確認されるが、全国的にはやや稀。
似た種に、アマミコベニタンポタケ Cordyceps sp. 、ケイトウクチキムシタケ(台灣蟲草) Ophiocordyceps formosana 、Ophiocordyceps spicatus (和名なし) がある。
また、本種は未記載種であり、まだ分子系統的位置は未定。現在仮置きされているCordyceps属(広義)への帰属には、胞子の特徴などから、異論がある。 なお、Tsukuruの個人的な見解では、ケイトウクチキムシタケ Ophiocordyceps formosana や Ophiocordyceps spicatus (和名なし) と極めて近縁、もしくは同種だと思われる。
2021/9/5 |
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