ヌメリタンポタケ Tolypocladium longisegmentum

2021/1/31,大阪府

ヌメリタンポタケ Tolypocladium longisegmentum

 子実体はタンポ型、長さ210㎝1から数本直生する。柄の太さは約0.40.8㎝、黄褐色~黒褐色、上部ほど色が濃くなることがあり、また宿主付近で濃い黄色を呈することが多い。頭部(結実部)は径0.61.5㎝、褐色~黒褐色、ヌメリ(光沢)を持つ。また、断面の肉の色は黄白色。子嚢殻は埋生、孔口はこぶ状に微突出する。
 地下生菌の一種であるアミメツチダンゴ(ワナグラツチダンゴ)に寄生する。

 冬虫夏草にしては珍しく、2月ごろという早春から子実体が現れはじめ、3月ごろまで見られる。他の菌生虫草に比べてやや発生時期が早い。
宿主と共生関係にある、コナラの近くで発生することが多い。

 また、外見が酷似している近縁種にタンポタケエゾタンポタケなどが存在する。タンポタケは本種に比べ子実体の色彩が淡く、子実体の断面が白色を呈することで見分けられる。エゾタンポタケは肉眼的には本種と見分けるのは困難で、顕微鏡で胞子を観察しなければ同定できない。

2022/3/21,京都府

2022/3/22

2020/3/14,大阪府 断面は黄白色。


2021/2/6,大阪府

参考文献-(1),(2),(3),(5)

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