シャクトリムシハリセンボン Ophiocordyceps sp.

2020/7/24,京都府

シャクトリムシハリセンボン Ophiocordyceps sp.

 子実体は短いハリタケ型、長さ5-7㎜、直径0.4-0.6㎜、淡褐色から淡灰褐色、宿主の体節から10数本直生する。子嚢殻は裸生で、飴色または淡茶褐色。
 シャクガの幼虫から発生する。

 成熟するのは7から8月の夏期だが、未熟な個体や古い個体は年中見られる。渓流沿いの常緑低木の枝上などで見られる。

 本種を井岡山虫草 Ophiocordyceps jinggangshanensis と同種だとする向き(日本産きのこ目録 など)もあるが、ここでは別の未記載種として扱った。また、2018年にタイから記載された Ophiocordyceps geometridicola にもよく似ている。原色冬虫夏草図鑑や冬虫夏草生体図鑑では二次胞子に分裂するとされているものの、現在確認されている多くの個体で二次胞子への分裂は見られない点なども含めて検討が必要であると思われる。

2020/10/27,乾燥標本。

参考文献-(1),(3),(4),(5),(19)

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