オイラセクチキムシタケ Ophiocordyceps rubiginosiperitheciata

2021/6/20,京都府

オイラセクチキムシタケ Ophiocordyceps rubiginosiperitheciata

 子実体はハリタケ型もしくはフトハリ型、長さ15から40㎜、1から3本宿主の胸部や腹部から直生する。柄の太さは約1から2mm、色は白~淡褐色、基部に向かうに従って褐色が強くなる。子実体の中間部~上部に裸生の子嚢殻を密生させ、柄と結実部の境は不明瞭。子嚢殻は赤褐色から濃褐色、成熟するにつれて色が赤くなる。
 朽木中の甲虫の幼虫(コメツキムシの仲間が多い)から発生する。

 10月ごろから早い個体は白いハリ状の穂を出し、一部は12~1月に結実、一部は穂のまま冬越しし3月~6月に結実する。そのため、冬虫夏草の少ない冬季または早春に多く見られる。

 似た種にサヌキクチキムシタケ(仮称、分子系統位置は未定)があるが、本種が青森県から奄美大島まで広くみられるのに対し、現在のところサヌキクチキムシタケは香川県でしか見つかっていない。

2020/11/15,京都府 未熟個体。

2022/2/14,京都府


参考文献-(1),(2),(3),(4),(5)

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