オリーブサラタケ Aleurina imaii

2019/12/21,京都府

オリーブサラタケ Aleurina imaii

 子実体は肉厚で浅い椀形、後に皿形、直径5から15㎜。子実層面は、若いときにはツヤがありオリーブ色(緑褐色)、後に黄褐色から褐色。縁部は内側に巻く。外面は粗面で子実層面とほぼ同色かやや黄味を帯び、細かなさび色から赤褐色のいぼ状の鱗片に覆われる。

 6月と12月を中心として、広葉樹林内地上に散生する。

参考文献-(17),(23)

モエレリエラ属不明種 Moelleriella sp.

2020/4/26,大阪府

モエレリエラ属不明種 Moelleriella sp.

 子実体(子座)は宿主を覆い、革質で、直径1から2.5㎜、黄橙色。表面には円周状に凹部(分生子を形成)があり、ところどころ濃色を示す。

 周年、山地の渓流沿いなどの樹(主にツバキ)の葉裏に寄生するツバキコナジラミの蛹から発生する。

 本種はアナモルフである。日本において、本種は長らくAschersonia goldianaだと言われてきたが、分生子の形状などからMoelleriella oxystomaのアナモルフに最も近いと思われたため、ここにはこの学名で掲載した。

参考文献-(16)

モエレリエラ リベラ Moelleriella libera

2019/5/4,京都府

モエレリエラ リベラ Moelleriella libera

 アナモルフは、子実体(子座)は宿主を覆い、革質で、直径1から3㎜、白黄色から黄橙色。表面には上面に凹部(分生子を形成)があり、橙色を示す。

 周年、山地の渓流沿いなどの樹(主にミカンやヒサカキ、アオキなど)の葉裏に寄生するミカンコナジラミ?の蛹から発生する。

 本種のアナモルフは、かつてアスケルソニア アレイロディス Aschersonia aleyrodisと呼ばれいた。完全型を見ることは稀である。


2019/6/2,大阪府

参考文献-(1),(4),(16)

ニクアツベニサラタケ Phillipsia domingensis

2019/10/26,奈良県

ニクアツベニサラタケ Phillipsia domingensis

  子実体は無柄か極端に短い柄を持ち、皿形から浅い椀形直径20から95㎜、厚さ5から12㎜。子実層面は暗赤色からえんじ色、成熟すると盛り上がり、しわを生じる。外面は汚白色から黄色、肉眼ではほぼ平滑だが微毛に覆われる。

 秋、フジをはじめとした広葉樹の落枝などに単生から群生

 同じような環境を好み、しばしば混生する近縁種に、ウスミベニサラタケ Phillipsia sp.が存在する。ウスミベニサラタケは子実層面に白色斑を生じ、外面も白色であることから、本種と区別できる。

参考文献-(11),(15),(23)

ウスミベニサラタケ Phillipsia sp.

2019/10/26,奈良県 左が本種、右はニクアツベニサラタケ。

ウスミベニサラタケ Phillipsia sp.

 子実体は無柄か短い柄を持ち、形、直径10から35㎜、厚さ5から7㎜。子実層面は桃色からえんじ色、斑上に脱色し、白色斑を生じる。外面は汚白色から白色。

 秋、フジをはじめとした広葉樹の落枝などに単生から群生

 同じような環境を好み、しばしば混生する近縁種に、ニクアツベニサラタケ Phillipsia domingensisが存在する。ニクアツベニサラタケは子実層面に白色斑を生じず、外面も汚白色から黄色であることから、本種と区別できる。また、ニクアツベニサラタケよりも本種は小型であることも多い。
 また、日本における本種については、2001年に新種記載されたウスミベニサラタケ Phillipsia subpurpureaだとされてきたが、子実層の白色斑の濃さや胞子の特徴が異なるため、別種だと思われる。特に、Phillipsia chinensisとして知られる種が本種と合致した特徴を持つため、そのものかごく近縁であると思われる。ただしここでは、本種の和名について「ウスミベニサラタケ」で浸透しているため、これを採用し、学名をPhillipsia sp.とした

参考文献-(15)