クサナギヒメタンポタケ Yosiokobayasia kusanagiensis

2020/6/13,大阪府

クサナギヒメタンポタケ Yosiokobayasia kusanagiensis

 子実体は不安定なタンポ型、長さ10から45㎜、1から数本生じる。結実部は不規則な卵型、直径5から10㎜、はじめ白色、後に黄褐色。柄は直径2から5㎜、はじめ白色、後に黄褐色から茶褐色。子嚢殻ははじめ埋生から斜埋生、後に周辺の菌糸が消失し、裸生。

 地中のガの繭(冬虫夏草生態図鑑によれば、石川県産のものはナカトビフトメイガ)から発生する。沢や小川などに直接面した斜面・崖面で見つかることが多い。また、発生地によっては隔年発生することもあるという。

 和名・学名の由来となった山形県草薙温泉で1981年に発見され、近年では京都・大阪・奈良など、近畿圏での確認例が多い。やや稀。本種のみでYosiokobayasia属を構成する。属名は、本種を含め多くの種の冬虫夏草を記載したことで知られる、小林博士にちなむ。

2021/5/30,大阪府

2020/6/7,大阪府

2020/6/7,大阪府 繭の中の宿主。

参考文献-(1),(3),(4),(5),(21)