2020/10/18,京都府 |
ハスノミクモタケ Hevansia nelumboides
子実体はハスノミ型、高さ4-8㎜、1から数本直生し、白色から黄白色。柄は白色の微毛に覆われる。子嚢殻は埋生するが孔口は突出し、黄色。菌糸は宿主を覆い、付着基質まで広がることもある。しばしば白色から薄い桃色の分生子柄束を伴う。
未熟個体やアナモルフは、子実体の先端がハスノミ状にならず、棍棒型もしくはハリタケ型のような形状となり、その表面に分生子をつける。
小型のクモから発生し、空中湿度の高い沢沿いの葉裏や、オーバーハングした崖の面などに着生する。筆者の観察地では8月ごろから発生を始めるが、成熟するのは晩秋から冬季と、冬虫夏草にしてはやや珍しい発生パターンを示す。
かつては柄を有するため Cordyceps 属に入れられていたが、(18)の論文により、Akanthomyces に近縁な新属 Hevansia 属に分類されたという経緯を持つ。
2021/12/19,京都府 未熟個体。 |
参考文献-(1),(2),(3),(4),(18)