2021/7/10,京都府 |
ウスキサナギタケ Teleomorph of Cordyceps tenuipes
子実体は棍棒型、長さ15から50㎜、1から複数本、宿主から直生する。柄は太さ3から10㎜、色は淡黄色から黄白色。結実部は柄よりも薄色で、柄との境はやや明瞭。子嚢殻は半裸生型、孔口は突出し、濃黄色から黄橙色。しばしばアナモルフ(ハナサナギタケ)を伴う。
土中または朽木中の鱗翅目の蛹から発生する。
発生は夏季に多い。
本種のアナモルフは下記のハナサナギタケである。ハナサナギタケは頻繁にみられる虫草であるが、本種はそれとは比較的にまれであるように思われる。また、かつてはこの二形態それぞれに別種として学名がついていたが、2017年にKeplerらによって Cordyceps tenuipes に統合された。
2021/7/10,京都府 |
ハナサナギタケ Anamorph of Cordyceps tenuipes
子実体は樹枝状の分生子柄束からなり、大きさは宿主などによって大きく変化する。分生子柄束は淡黄色から黄橙色、枝分かれした先端に、粉状の白色の分生子を多量につける。
様々な鱗翅目の蛹・幼虫から発生し、地生型、気生型、朽木生型のすべてで見られる。
夏季を中心として周年発生し、最も普通な虫草の一つである。
2022/8/22,茨城県 子嚢殻も分生子も作っている個体。 |
2021/7/11 ウスキサナギタケ。 |
参考文献-(1),(2),(3),(4),(5),(8),(11),(18)